人気ブログランキング | 話題のタグを見る

30台の弁護士の日記です。会社勤めをした後,法科大学院を経由して,なんとか弁護士になりました。チラシの裏(=ごく私的な備忘用)なので,有益な記事はありませんのであしからず。


by VNTR
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

法科大学院の志願者激減 新司法試験の合格率懸念?

まぁ、端的にいえば、去年のバブル状況が異常だったのでしょう。

新司法の合格者数ははじめからおおむね予測可能だったわけで、認可された法科大学院の定員から計算すれば、合格率がそれほど高くならないことは、去年の段階でも明らかだったと思います。実際、私の身の回りで去年受けた人々は、それをある程度認識していました。

にもかかわらず、平然と「7割合格」だの「社会人にも大きなチャンス」だのと、当事者からみればあきらかに事実誤認と思われる記事を、無責任勝手に書いてきたマスコミが、ようやく方向転換してきたというのがこのところの朝日の記事の書き方から受ける印象です。

しかし、現行司法試験に比べたら、法科大学院修了者の新司法試験合格率は遙かに高くなるわけで、それなりのリスクを覚悟できるなら試してみる価値はまだ十分あると思います。

そのリスクを冒すかどうかの判断というのは、結局どれだけ法曹になりたいと望んでいるのか? という当たり前のことに尽きるように思います。




朝日新聞Web版より一部引用-------------------------

記事へのリンク

全国の法科大学院で、志願者数が前回に比べて激減していることが朝日新聞社の調べでわかった。9月末までに応募を締め切った46校のうち44校で、志願者数が下回った。約半数の学校で半減、中には1割に落ち込んだ所もある。特に社会人や他学部出身の志願者の減少が目立つ。

経歴別では、法学部出身者より、社会人や他学部出身者が減る傾向にある。夜間部を設け、社会人に配慮した大宮法科大学院では、前回は100人の定員に1605人が応募したが、今回は642人にとどまった。 弁護士の田中宏同大学院教授は「課題や合格率の厳しさが漏れ伝わり、社会人は様子見をしているのではないか」と話す。

ある法科大学院の幹部は「減少幅には、正直言って驚いている。当初、新司法試験には法科大学院出身者の7、8割が合格するとされたが、今では2、3割とまで言われている。仕事を犠牲にして法曹を目指すにはリスクが大き過ぎる」と説明する。

都内の女性会社員(25)は悩んだ末、法科大学院の受験をやめ、働きながら現行の司法試験を目指そうと予備校の講座を申し込んだ。「法科大学院を修了しても、必ず弁護士になれるとは限らないなら、最短距離の現行試験にかけてみようと思って」と話す。「法科大学院の3年は長いし、授業料も高い」などとして、現行試験を目指す人は多いという。
by VNTR | 2004-10-18 00:14 | 私的記録(日記)