30台の弁護士の日記です。会社勤めをした後,法科大学院を経由して,なんとか弁護士になりました。チラシの裏(=ごく私的な備忘用)なので,有益な記事はありませんのであしからず。


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新しい高校化学の教科書

左巻健男先生の,検定外教科書シリーズ(ただし版元が変わってますが)高校版が出ました。

中学校版(『新しい科学の教科書—現代人のための中学理科』文一総合出版)は,削減された学習内容を補える検定外教科書というふれこみで,ゆとり教育批判の波に乗り,マスコミ等でけっこう派手に取り上げられたのでご存知の方が多いのではないかと。

で,今回出たのは,これの高校版というべきもの
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『新しい高校化学の教科書』 講談社ブルーバックス(B-1508),左巻健男


えーと,率直な感想ですが,「がっかり」です。

この程度なら,教科書でこそないものの,すでに流通している市販の学習参考書にずっといいものがいくらでもあります。

マスコミがもてはやした(上述の)中学版も中身は(個人的な印象では)「さっぱり」だったので,今度こそは(ブルーバックスに移ったのだし)いい本がでるかと期待したのですが,大変に残念でした。

高校範囲の学習者が疑問に思う点についてある程度高度な解説をするとか,収録する分野自体をカリキュラムにしばられない全く独自のセレクションにするとか,そういう目新しい工夫はまったくありません。

別にこの本自体,ひどく悪い本だというわけではないのですが,やっぱり,なぜ,あえてこういう本をつくらなければならない(買わなければならない)のか?  が見えてこない本です。


ついでにいえば,版型が小さくて(新書サイズなので当然ですが)なんとなく読みにくいです。すくなくてもいわゆる「検定教科書」より断然読みにくいです(検定教科書は紙質もいいですし)。

それに多くの「検定教科書」がフルカラー(4色刷り)になっている時代に,いまさらモノクロの本ってどうなんでしょうか? もっとも,いまでさえ値段が1200円ですからね。4色にしたらさらに値段が上がるということなのでしょう。しかし,市販の学習参考書が,より安い値段で,多くは2色刷り以上であることを考えると……。
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見かけを気にせず,かつ,収録分野も独自のセレクトにしないのであれば,せめて三省堂の『化学1・2の新研究』(定評ある参考書です)を越えるような充実した解説をいれればよかった気がしますが,どこにでも書いてあるようなレベルの解説にとどまっています。

ちょっと学生には勧められない本です。



講談社のブルーバックスで,高校向けの化学の本だったら(それぞれのレベルが全然違いますが)

『マンガ 化学式に強くなる—さようなら、「モル」アレルギー』高松正勝, 鈴木みそ
『 暗記しないで化学入門—電子を見れば化学はわかる』平山令明

あたりのほうがずっとおススメです。
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by VNTR | 2006-01-25 22:29 | 大学受験予備校関連