30台の弁護士の日記です。会社勤めをした後,法科大学院を経由して,なんとか弁護士になりました。チラシの裏(=ごく私的な備忘用)なので,有益な記事はありませんのであしからず。


by VNTR
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

民法債権各論小テスト講評

先日あった債権各論の小テストの講評でいわれたことを、備忘のためにメモしておきます(主に自分のため~)。

小テストの出題は事例問題でした。その事例のうち、ここでとりあげたいことに関連した部分だけについて要約すれば

マンションを購入したところ、後日になってマンション敷地の土壌が有毒物質(カドミウム)により汚染されていることが判明した

というものです。

すぐに思いつくのが、マンションという特定物の売買において「隠れた瑕疵」があったものとして、瑕疵担保責任(570条、566条)を問題とするということですよね……と思って、私はすぐにとびついて書いてしまったのですが……。

実は場合わけが必要だったとのことです。

つまり、マンションの敷地も売買の対象となっていた場合(この場合は基本的にふつうに570条、566条の追及でいける)と、マンションの敷地は借地で、いわゆる借地権付タイプのマンションの場合とに分けて考えなければならないということでした。

敷地が借地の場合は、敷地は売買の目的物ではありませんから、570条、566条ではムリじゃないか? となります。

マンションではないですが、借地権付建物の売買における敷地の隠れた瑕疵については判例がありますね(最判平成3.4.2)。判例によれば

(借地の)賃貸人に対して、修繕義務の履行を請求し、あるいは賃貸借の目的物に隠れた瑕疵があるとして瑕疵担保責任を追求することは格別、売買の目的物に瑕疵があるということはできない

とのことですから、570条、566条をそのまま使うのはやはりムリで、賃貸借の目的物についても瑕疵担保責任が追求できるか? という話をあらためて書かなければならないのでしょう(賃貸借の有償性から追求できる、としていくのでしょうか……)。

そういえば、この判例の結論はなんとなく知ってましたが、あらためて読んでみたら理由の中で

右の理は、債権の売買において、債務の履行を最終的に担保する債務者の資力の欠如が債権の瑕疵に当たらず、売主が当然に債務の履行について担保責任を負担するものではないこと(569条参照)との対比からしても、明らかである

とあって、569条の射程の延長だということらしいのに感心しました。おもしろいです(って私が単に無知なのか……)。


しかし、マンションの売買ときいて、借地権かどうかの場合わけなんか思いつかないよ!! と話をきいて完全に思ったのですが、同期のなかにはちゃんと場合わけして書けている答案があったそうです……。

あぁ、あらためて欝だ……。  ヽ('ー`)ノ オテアゲ~~
[PR]
by VNTR | 2005-06-08 23:55 | 私的記録(日記)