30台の弁護士の日記です。会社勤めをした後,法科大学院を経由して,なんとか弁護士になりました。チラシの裏(=ごく私的な備忘用)なので,有益な記事はありませんのであしからず。


by VNTR
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裁判員制度

今日は、大学院の近くにある裁判所主催の一般公開イベントに行ってきました。個人的に参加したわけではなく、裁判法の講義の一環として、先生の引率つきツアーです。ひな鳥よろしく、センセイのあとにくっついて、ピヨピヨと出かけてきました。

……しかし、センセイのほうが私より若いんですけどね(苦笑)。

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イベント本体は、地裁の所長、地検の検事正、地元弁護士会会長による司法制度改革(裁判員制度導入など)を主題とした挨拶や、実際の判事・検事・弁護士による模擬裁判などで、それほど目新しいものではなく、正直多少退屈でした(というか、おもいきり寝ていた……笑)。

しかしその後、法科大学院の学生だけ、別室にて現職裁判官から、いろいろとお話を伺える時間を設けてもらえました。

こちらは(イベントの退屈さとはうってかわって)非常に面白く、興味深い経験となりました。勝手にいだいていた裁判官のイメージを少し修正することができて、個人的にはかなり有意義だったと思います。裁判官というのは、いろいろな目配りを同時にできる能力がなければ、誠実に勤めることができない職種だということを痛感したり。


ひるがえって思うに、これだけプロとしての高い水準を維持している職業裁判官に、一般人が裁判員として裁判参加することで、どの程度の影響が見込めるのでしょうか……。

一般人的感覚を司法判断に反映させていく……ということが裁判員制度導入のひとつの目的なのでしょうけど、だからといって法的知識のない一般人の判断をそのまま判断に取り入れていくわけにはいきません。

職業裁判官が裁判員をリードする(今日、お話を伺った裁判官は”交通整理をする”とおっしゃっていましたが)かたちとなり、結局のところ、裁判官のリードにしたがって、いまの裁判と大差のない結果を導き出すことで終わるような気がしてなりません。

職業裁判官の優秀さを改めて感じた日だけに、ふつうの一般人が、その優秀な裁判官にどれだけ太刀打ちしていけるのか(むろん、両者は対立する関係にあるわけではないですが)……あらためて疑問に感じました。

いまのところ、制度導入により得られる確実なメリットとしては、裁判をわかりやすくする(裁判員にも理解できるように)、集中して審議することで裁判の迅速化がはかれる、といったところでしょうか。
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by VNTR | 2005-05-10 23:59 | 私的記録(日記)